秋(肺)

2025年9月30日

秋(肺)

タンポポ東洋はり灸院について健康対策東洋医学漢方薬

こんにちは、タンポポ東洋はり灸院の池田です。
もうすっかり秋の気候になりました。

ここ最近は秋がなく、突然冬になると言われていましたが、9月に入り、日が短くなり、朝晩が過ごしやすくなり、秋分の日に近づくにつれて、段々と涼しくなっていき、9月の終わりは朝晩の冷えがあり、みなさん長袖を着ている方が増えている印象です。

そして、この時期は乾燥もしてきていますので、やはり喘息持ちの方や、当院に来られる方は、私も含め、急激な変化を苦手とし、しんどいと言われる方が多く感じます。

その度に、いつもより長めにお風呂上りに背中を拭いてくださいね(乾布摩擦)と伝えています。

今日は、ちょっと呼吸器(肺)のタイプで大まかに3タイプに分かれますので、簡単に説明したいと思います。

〇気虚(ききょ)タイプ
読んでのとおりなのですが、気が虚しいと書きます。
この気虚タイプは、エネルギー切れしやすい、まさに現代の方に多いタイプです。
スマホの電池がいつも100%ではなく、良くて70~80%、夕方にかけて段々減っていき、帰ってバタンとなる方です。
この方は、寝ても100%になれず、朝の目覚めが悪いです。
眠りが浅い、体がだるいなど。

★代表的漢方
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
全身倦怠の著しい場合。食欲不振、咳、微熱、不安などが持続する場合。
・人参湯(にんじんとう)
体力が低下した冷え性の人によく用いる。胃腸の機能を高める。
・四君子湯(しくんしとう)
顔色が悪く、気の生成が低下している場合。
・建中湯類(けんちゅうとうるい)
小建中湯(しょうけんちゅうとう)、黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)、当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)など消化器を立て直す方剤。

〇気滞(きたい)タイプ
気が滞ると書いて、きたいと読みます。
この方の特徴としまして、滞っていますので、胸や喉に症状が出やすいです。
動悸、不整脈、梅核気など。
※不整脈は心臓と思わるかもしれませんが、東洋医学では肺の症状として考えます。
その他の症状で、本当に呼吸器(肺)タイプが多いです。

★代表的漢方
・香蘇散(こうそさん)
胃腸に元気を与えながら気をめぐらす。
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
のどの奥に何かつまった感じを訴える人。胸のあたりの気のつまりをとる。
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
抑うつや精神不安の強い時に用いる。

〇気逆(きぎゃく)タイプ
気が逆になると書いて、きぎゃくと読みます。
冷えのぼせや顔面紅潮など。

★代表的漢方
・苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)
驚きやすくあせりがあり、動悸がする場合。
・苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
立ちくらみの特効薬。胃のあたりに水がたまる。
・奔豚湯(ほんとんとう)
発作性の動機や腹の底からつきあげるような気の逆流を治す。
・黄連湯(おうれんとう)
悪心、胃痛があり、冷えのぼせする時に。

今回は、絵でみる和漢診療学という参考書を元に、代表的漢方を書いてみました。

個人的には、この時期は背中の乾布摩擦と、孔最(こうさい)にせんねん灸がお勧めです。
就寝時の口にテープも、風邪予防にお勧めです(鼻づまりの方はNG)

以上、風邪など引かないよう無理のないようにしてください。

タンポポ東洋はり灸院でした。

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