自身の体験談「クローン病④」

2023年6月20日

自身の体験談「クローン病④」

クローン病について

すみません。大分、前回の投稿から空いてしまいました。

(続き)
西宮の兵庫医大に転院しました。兵庫医大はクローン病に力を入れている病院で日本でも5本の指に入ると言われていて、九州や遠方からも来られていると聞きました。

僕はこの病院でエレンタールの作り方、洗い方、退院前には食事指導まで色々と教えていただきました。
僕が入院した階はクローン病と潰瘍性大腸炎の患者さんが多く、ただその時はいつもよりもクローン病の患者さんが少ないと言っていて、確かにあまりいてませんでした。
ただ月に一度か同じ病気の患者さんが来てくれて、先輩方がどういう生活を送っているか、質疑応答をする会がありました。
僕は運良くその日と重なり、事前にアンケート用紙に色々と質問を書いて、当日を迎えました。
当日、確か3〜4人ぐらいのクローン病の方が来てくれて、色んな話しをしてもらいました。
食べ物のことだったり、日常生活どうしてるかだったり、仕事はどうしているかという内容でした。

受けた方は僕以外にも、20代後半で診断を受け、これから仕事を復帰する方もいたり、もう一人は確か女性の方でした。

当の僕は学生で、まだ就職もしていないので、質問の内容も漠然としていて、当日もふわふわした感じで、これから自分もそうなるんだなぐらいにしか聞いていませんでした。
あと、姫路の病院の時と同じく、正直現実を知りたくないという気持ちもありました。

3人の方たちは、当たり前のように日常生活をありのままに伝えてくれました。
今、思えば逆の立場ならそう僕もなるんですが、変に構えていたというか、かなり大変だとか、かなり重く考えていたと思います。

それに対して先輩たちはかなりフランクな、軽い感じで、それが僕にとってはなんかギャップで違和感がありました。
ただ同じ病気の人が近くにいるということと、みんな最初は慣れるまで大変だということが分かり、これからのイメージができ良かったです。
その後、この会の方とは診察日に出会ったり、年末だったか会のイベントでボーリングに一度参加したりもしました。あと、一人僕と同い年の同性の子がいると知ることになり、ただ僕はみんなとは違い阪神間ではないので、あまり交流もせず、ここまで来た感じです。たまにFacebookでやり取りするぐらいでした。

ですので、これを読まれている方は、特に診断をされてすぐの方は、色んな知り合いの方を作ることをお勧めします。
僕は完全に殻に閉じこもって、自分で頑張ったという感じなので、あまりお勧めはしないかなと思います。
ただ個人の性格もありますので、みんながみんなに当てはまらないのかなとは思います。
僕は一人で耐えるタイプでした。

話を戻します。
入院部屋にはクローン病や潰瘍性大腸炎の方はいませんでした。
同じ階に一人、パソコンで仕事をしている若いお兄ちゃんがどうも話を聞いていたら潰瘍性大腸なんだなというぐらいでした。よく看護婦さんと話をしていたので、今でも覚えています。

兵庫医大に来て思ったのが、大学病院なだけあって、大きいということと、あと建物も新しく、窓も大きいので明るく感じました。
高校1年生で緑内障の手術をしてもらった神戸医大とは全く雰囲気が違いました。

あと、他にも思ったのが中心静脈栄養(IVH)が首から繋がっているということ。
僕が姫路でしてもらったのは右鎖骨の下なんですが、そこまで違うんだなと感じました。

エレンタールを作るところも、ちゃんとあり、詰め所の向かいなんですが、そこでエレンタールの作り方も一から教えてもらいました。

あと、すみません。
一番違ったところを忘れていました。
エレンタールをするチューブがかなり細いことが一番の衝撃でした。
えっ、細っ!!ってなりました。
姫路は直径5ミリぐらいあるのに対して、こっちは1〜2ミリぐらいでした。
ただ細い分、喉から胃までに届く前にとぐろを巻く(ぐるぐるになること)ことが多く、ちゃんと入れるようになるまで少し時間がかかりました。
ただ入れてしまえばノンストレスで、とても快適でした。
正直、入っている感がほぼゼロでした。
これも姫路で太いのを経験したからなのかなと思います。
もし逆に細いのから太いのに変わっていたらと思うと、ゾッとします(汗)
ちなみにこちらの写真は当時の待合室にあったぬいぐるみです。
分かりにくいかもしれませんが、同じチューブを鼻から入れています。
やはり、かなり細いです。

エレンタールの作り方は最初、ぬる目(人肌程度)のお湯で、前腕の内側で熱さを確認して作ると教えてもらいました。
兵庫医大に来てからは3包ぐらいで、これが1包増え4包(1200キロカロリー)、5包(1500キロカロリー)ぐらいになったと思います。
作るところがあるので、すごく快適でした。
そして、朝になると終わったのを洗います。
そうなんです、エレンタールは基本寝ている間に流し(お風呂の後に作り)、朝起きてチューブと袋を洗います。
これがまた面倒なんです。
退院してから毎回チューブを確か8本、袋(エレンタールを入れるバック)を10袋もらっていたと思います。
僕はこまめに毎日洗ってはできるだけストックして、しんどい時や、帰りの遅くなった時、どこかに泊まった時は捨てれるようにしていました。

僕はこれを病気になった2005年から2019年の12月頃までほぼ毎日やりました。
今、思うと我ながらすごいなと思いますし、もっと早くにやめていたらなとも思いますが、それも良い経験だったと今は思っています。
なぜやめたのかは、また後程書きます。

あと、エレンタールのことで他にもありました。
直接飲むために作られたフレーバーがありました。味はヨーグルト、パイナップル、コーヒー、グレープフルーツ、青りんご、他にも種類が豊富でした。
鼻からするのにも途中からノンフレーバーになりましたが、それまではフレーバーを入れて香りを楽しんでいたと思います。チューブを抜く時以外は感じないのですが。

本当に懐かしいです。

転院してから何日かして、すぐに中心静脈栄養の管も取れました。
長いことしていたんですが、呆気なく外れた印象でした。
毎回、ここにテープをしてお風呂に入っていたんですが、それもしなくて良くなり、当たり前のことなんですが、それが本当に嬉しかったです。
そして、ついに念願のご飯を食べる日がやって来ます!!

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